お手頃な費用で留学? ヨーロッパのリベラルアーツ大学 5選!

留学はお金がかかる!

ところが、メジャーな北米・英国などを除けば
わりと費用もお手頃に かつ良質な教育を 受けることも可能だと思われます。

でも、そうなったら 現地語を取得しなきゃいけないのでは・・・?
確かに、多くのプログラムは現地語で開講されています。
しかし、英語で学士号を取得できるプログラムも 割と多くあるんです。

まだあまり知られていないためか、日本語で検索してもあまり出てきません
てことで、見てみましょう。


①エストニア:
タリン大学 (Tallinn University)

Study Center
Tallinn University, Virtual Tourより。写真はStudy Centre。

うむむ、エストニア?聞きなれぬ名前・・・。
どこだ? と思われるかもしれません。

エストニアはどこ?
なかなか奥深いところに・・・。(Google Mapより切り取り)

ロシア・北欧・東欧に挟まれた小国三つを総称して バルト三国といいますが、
この中でも一番北にある国です。
最近だと、電子政府ベンチャー企業の積極的受け入れなど、
小国ならではの取り組みが注目されている国ですね。

タリン大学のリベラルアーツ学部は、
Humanities (人文科学)Social Sciences (社会科学) の二つがあります。
ちなみに、政治学、法学、映画学、メディア学などを
英語で学士がとれるプログラムも別途であり、充実してそうです。

前者は、文化人類学比較文化歴史学地域研究(エストニア、アジア、ロシア)の中から、
後者は、政治学社会学国際関係学経済学人口統計学心理学等の中から
それぞれ好きな科目を選んで学んでいくとのこと。

タリン大学の全景
海と旧市街に挟まれたロケーション。
同じくVirtual Tourより。写真は VIEW TO THE CAMPUS。

授業料もとても安く年間で前者が1,500ユーロ、後者が1,650ユーロです。
だいたい、20万円前後といったところでしょうか。
しかも三年間のプログラムなので、とてもお得感があります。
(プラス、バルト三国は物価が安い!一般的な先進国より 生活費も格段と抑えられるでしょう)

去年(2018年)は安倍首相もエストニアを訪問して 両国関係を強めていくことを確認し合いました。
ワーキングホリデー導入を検討したり、
経済活動やサイバー分野での交流拡大をもくろむことから
エストニアと日本の関係は明るそうです。

その先駆けとなって、両国をつなぐ架け橋のような存在を目指すのも ありかもしれませんね。

Tallinn University Programmes


②チェコ:
カレル大学 (Charles University)

カレル大学のキャンパス
Wikipediaより。Faculty of Artsを学ぶ棟。

カレル大学の設立は1348年
中世においては宗教改革者のヤン・フス
近代においては 「変身」で有名な文学者のカフカなども活躍した、
東欧・中央で最も歴史ある大学です。

ただ、こちらの学部創設は 1994年にさかのぼり、けっこう最近です。
この変動しつつあり 複雑化する世界に対して
創造的に思考し 行動することのできる人物を育てよう
という理念から生まれたとのこと。

Liberal Arts and Humanities という学士号のため、
どちらかというと メインは人文科学(社会科学含む)寄り。
哲学、社会学、心理学、歴史学、文化人類学、経済学が中心そうです。

カレル大学の授業風景
大学公式サイトより。Study.

開講科目もちょろっと見てみたのですが、
ソクラテスプラトンの哲学音楽史文学と社会教会の発展史などがあり
ヨーロッパにおける精神的なものに強い興味がある方はおすすめできそうです。

授業料2000 ユーロ (54 000 CZK)/年で、25万円/年 くらいでしょうか。
それでいて三年間のプログラムなので、だいぶリーズナブルです。

ちなみに、27か国ほどの国から留学生がきているそうですが
日本の名が特におもだって見当たりませんでした。
飛び込む怖さもちょっとある一方、未開拓の地を行く良い機会かもしれません。

おとぎばなしに出てきそう」「音楽の街」としてよく評される
首都プラハでの学生生活
学問的な関心もマッチしながら生活できたら、とても充実できそうですね。

Charles University, Liberal Arts and Humanities


③オランダ:
ユニバーシティ・カレッジ・ルーズベルト (University College Roosevelt)

ユニバーシティカレッジルーズベルトのキャンパス。
実際にオープンキャンパスに行ったときの写真。
中世からの建物がまるごとキャンパス!

個人的に、ぼくが最もおすすめしたいと思う大学のひとつ。
オランダ南部小さな町・ミドルバーグ(Middleburg)にあります。

ひたすらオランダ編入への道を探っていた大学二年生の当時。
「2004年にできたばかり日本語で調べてもまったく出てこない。この大学、すごくおもしろそう!と、勢いでオープンキャンパスに参加

来てみると、教会のような建物が丸ごとキャンパス。
なんと、1452年から建てられた中世のゴシック建築を、
大学がそのまま利用しているとのこと。

また、一クラスで25人未満を徹底し、
すべての学生数が 600人以下の超小規模コミュニティ
喧噪な都会から隔離した小さな町で、
教授と学生たちとの密な交流が期待されます。

キャンパスで話し込むUCRの学生たち
キャンパスで話し込むUCRの学生たち。
Youtube: Teaching and Learning at University College Roosevelt より。

実際、オープンキャンパスに来ていた人たちと話す中で
ほんとうに勉強を真剣にやりたい
リベラルアーツのもと あらゆる好奇心を追求したい」という人が集っている、という印象をひしひし感じました。

たとえば、ひとりでぽつん、となぜかきていたアジア人関心が強かったみたいで、積極的に話を聞きに来てくれました。違いを楽しむこと、異なる価値観を抱く人からどんどん刺激を受け合おうという空気に「これはいい!」と思いました。

実際、卒業生の進路を見てみると、学術的な方面で卓越している。
世界の名門であるオックスフォードケンブリッジコロンビアなどの院へ輩出しており、
オランダ国内に留まる人も多いけど、全体的に有名大学院への進学率が高い

教育力は大変申し分なさそう。
ただ残念なことは、ちょっと学費が高い
EU外の学生は年8966ユーロで、だいたい113万円程度でした。
生活費を入れたら もっと嵩むでしょう
(それでも 他の大都市と比べたらマシだと思いますが)。
また、入学資格も少しハードルが高いかもしれない。
英語力について IELTSは7.0、TOEFLは94以上が必要で、
推薦状も誰かに書いてもらう必要があるようです。

…と書いてきましたが、この学士も三年制です。
巨額の費用がかかりがちな 北米圏や英国の大学に比べたら入りやすいほうではないでしょうか。

勉強に熱心で、英語も自信がある好奇心が強いから分野を問わず学びたい
一流の学術的なキャリアを目指したい。そんな人におすすめできる大学です。

University College Roosevelt


④ドイツ:
ユニバーシティ・カレッジ・フライブルク(University College Freiburg)

UCFの建物。
大学公式サイトより。About University College Freiburg.

こちらの学部、2012年にできたばかりと 創立が若いです!
フライブルク大学自体は1457年とめちゃくちゃ古いのですが、
リベラルアーツをコンセプトにした学部 最新鋭のようですね。
ちなみに、大学のほうは
20名近くのノーベル賞受賞者を輩出してたり かなり名門です。
マックスウェーバーハイデッガーフッサールアーレントなど
名だたるドイツの学者たちも この地で教えたり 学んだりしていました。
そんな由緒ある大学ならでの取り組みということは、けっこう期待できますね。

合計240ECTS(欧州での単位互換システム)を4年間で取得。
その中から半分くらい(102単位)を、
Earth and Environmental Sciences
Life Sciences ※人間の身体や環境を研究する。生物学や細胞学など。
Governance ※コミュニティ・国家・市場の三主体に着目した社会科学。
Culture and History
の中から ひとつを二年次以降、専攻にする。

残りの72単位選択科目(➡留学インターンで得たものも充てられる)、
66単位コア科目として 
プレゼン論文作成知識の理論リーダーシップ等を学ぶそうです。

授業料は EU外生徒は1,500ユーロ/学期、登録料が全学生向けに150ユーロ/学期なので 合わせて 3300ユーロ=42万円/年 程度でしょうか。
授業料無料が主だったドイツの中では、多少割高な感じはありますが
それでも日本やアメリカの大学と比べたら、破格な値段です。

フライブルクの景色。
Wikipediaより。
Freiburg Minster medieval cathedral

フライブルクは、環境保護や都市デザインでも有名 (パナソニック)で、
ところどころで緑豊かなエリア中世チックな街並みも堪能できる
学生街として 充実した生活を送れそうです。

そう考えると、この学部で学べる
環境科学生活科学公共政策文化・歴史は、
この都市に住むことならではキャンパスの外の世界と直にリンクしていて
日常から大きな刺激を受けられるのでは ないでしょうか。

こんなフライブルクで得られる経験、
日本の都市政策などにも生かせるのではないでしょうか!

University College Freiburg


⑤イスラエル:
テルアビブ大学 (Tel Aviv University)

テルアビブ大学のキャンパス
Wikipediaより。Social Sciences Building。

ん、イスラエル?ヨーロッパじゃないのでは…!
すみません。個人的にとても気になった大学だったので、入れてしまいました笑

ヨーロッパでこそありませんが、こちらも授業はしっかり英語です。
2019年次におけるQS World University Rankingsにおいては、
230位まぁまぁな順位。リベラルアーツ学部に限らず言えば、卒業生は首相経験者イスラエル初の宇宙飛行士国連大使俳優言語学者オリンピック出場者など とても多彩です。
少なくとも 学びの面ではしっかりしているのではないでしょうか。

この学部では、中東研究哲学文学イスラエル/ユダヤ研究心理学コミュニケーション&デジタル文化、の6つの中から4つ選んで学びつつ
さらにメジャー(専攻)とマイナー(副専攻)を決めていくそうです。
イスラエル中をめぐるスタディトリップもあるとか。
また、ヘブライ語アラビア語を その土地ならではの地理・歴史・文化的な文脈とともに 学べるコースもあるようです。

テルアビブ大学の風景
大学公式サイトより。Overview: Undergraduate Degrees。

何よりの特色は、この「イスラエル」という国自体にあるでしょう。
戦争に強いイノベーションサイバーセキュリティ
ユダヤ・キリスト・イスラムと宗教の混在地
いずれにしても、並みの国では味わえない刺激得られる価値観があるのではないでしょうか。個人的には、どうしてユダヤ人には 世界を動かすほどの人物が大勢生まれるのか(アインシュタイン、フロイト、マルクス…)、すごく知りたいです笑 彼らの生き方とか、教育とか、組織構造とかを学んで、それを日本の人材育成や組織経営にも応用できたら・・・なんて、ちらり。

授業料は12,000ドル。だいたい年間で120万~130万円ほどでしょうか。
こちらも、UCR並みと ちょっとお高さはあります
(それでも、日本の私立大学くらい)。

International BA in Liberal, Tel Aviv University


いかがだったでしょうか。
日本語ではあまり知られていない大学たちですが、
もったいない!」という気持ちが、調べている間に感じました。
学費も控えめ学力的にも悪くない英語で授業受けれる
第三言語も身に着け その国ならではの体験を得られるチャンス・・・。

また、上記の大学のうち、ドイツのフライブルク以外はすべて3年制です。
日本や北米圏の大学より、基本的に一年間少なく学位を取得できます。

※入学申請にあたり、細かく見ていくと 高校卒業後、
大学に一年程度の在籍した学力が必要だという大学も中にはあるので よくよく注意です。


オランダの大学以外は直接見に行ったことがないので、
残念ながら 実際の細やかな状況まではお伝えできません。

ただ、もしこれをきっかけに 「なんかおもしろそうかも!」と感じる大学があったら、「もともとこの国気になってたし、ちょっと旅行するついでに 大学も見学に行ってみようかな」という気持ちで、休暇等を利用して 見に行くのもありだと思います。

大学のホームページ上でオープンキャンパスの日程を知らせていることもあるし、
また直接学校に行って見学するのもいいと思います。
ぼくなんかは、「はるばる日本から この大学を見学するために来て…」と スタッフさんに伝えたら
とても感激してくださったみたいで、都合のつく教授にその場でコンタクトをとってくださり そのまま授業に参加できたりしました笑

大規模な大学だとちょっと難しいかもしれませんが・・・。
ただいずれにしても、可能性のあるところを追求し 自分の進んでみたい道を探ってみるのは 良いことだと思います!


※2019.2.28に執筆したもので、時間の経過により プログラム・授業料・開講言語の変更などが行われるかもしれません。最新の情報は大学の公式ホームページを要チェックです。

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